よくある質問
質問の項目をクリックすると答えが表示されます。
- 剥がれないの?
- 構造用LVLに使用されている接着剤は木材用接着剤の中でも最も耐久性に優れた接着剤を使用しています。また、接着工程は製造過程の中で最も厳しく管理されております。
一度完全に接着されたものは剥がそうと思っても剥がれるものではありません。
造作用LVLの場合は、濡れる場所での使用を想定しておりませんので、「濡れる・乾く」を繰り返すとはがれる可能性があります。
- 構造用LVLに使用されている接着剤は木材用接着剤の中でも最も耐久性に優れた接着剤を使用しています。また、接着工程は製造過程の中で最も厳しく管理されております。
一度完全に接着されたものは剥がそうと思っても剥がれるものではありません。
- 接着剤の種類は?
- 構造用LVLに使われている接着剤はフェノール樹脂接着剤、レゾルシノール樹脂接着剤、水性高分子-イソシアネート系接着剤といいます。
これらは木材用接着剤の中でも最も耐水性、耐久性に優れた接着剤です。フェノール樹脂接着剤は熱を加えることで硬化するタイプの接着剤です。ホルムアルデヒドが樹脂の合成に使用されていますが、完全に硬化した後ではホルムアルデヒドが分解されて放出されることはありません。レゾルシノール樹脂接着剤は常温で硬化するタイプの接着剤で、主に二次接着(練り合わせ)に使用され、性能はフェノール樹脂と同等です。水性高分子-イソシアネート系接着剤は非ホルムアルデヒド系の接着剤ですが、耐熱性が劣るため高度な耐火・耐熱性能が求められない使用環境Cでのみ使用できます。
造作用LVLの場合は、合板の2類(タイプ2)相当以上の耐水性があればよいので、上記接着剤以外にもメラミン樹脂、ユリア樹脂などが用いられています。
- 構造用LVLに使われている接着剤はフェノール樹脂接着剤、レゾルシノール樹脂接着剤、水性高分子-イソシアネート系接着剤といいます。
- 接着剤の耐用年数は?(構造用LVL)
- 耐用年数は基本的に使用環境により異なり、常時湿った場所や屋外に暴露される環境など劣悪な環境下では木部が先に劣化してしまいます。常時乾いた環境であれば米国では100年間経過した建物の実績があります。構造用LVLに使われている接着剤は耐久性に優れており、耐久性の促進劣化試験では10年以上経過した物でも接着力の低下は極僅かになっています。
- 単板の種類は?
- 構造用LVLに使われている樹種は主に針葉樹が使用されています。使用量の多いものではダフリカカラマツ(ロシア産)、ラジアータパイン、国産カラマツ、スギなどです。構造用LVLは曲げヤング係数区分になっており、樹種による区分はありません。これは強度さえしっかり保てればどのような樹種を使用しても良いことを意味しています。
造作用LVLの場合は、針葉樹、広葉樹問わずさまざまな樹種が使われています。多いものではポプラ、ラワンがあります。
- 構造用LVLに使われている樹種は主に針葉樹が使用されています。使用量の多いものではダフリカカラマツ(ロシア産)、ラジアータパイン、国産カラマツ、スギなどです。構造用LVLは曲げヤング係数区分になっており、樹種による区分はありません。これは強度さえしっかり保てればどのような樹種を使用しても良いことを意味しています。
- ヤング係数とは何?(構造用LVL)
- 「たわみにくさ」の指標で、弾性率ともいって「荷重を掛けたときにどのくらいたわむのか」を表しています。ヤング係数が大きいほどたわみにくい材ということになります。
- 構造用と造作用の違いは?
- 住宅等の構造物の耐力部材として用いられるものを構造用LVLといいます。それ以外の部分で使用されるものを造作用といいます。構造用は強度に関する規定 が多い一方、材面の規定が1種類しかなく、また造作用は材面の等級が3等級に区分されているのに対し、強度に関する規定がありません。
- 一般製材と比較して強度は?(構造用LVL)
- 構造用LVL一般製材に比べかなり強くなっています。例えばベイマツ製材(1等)にくらべ構造用LVLの140E-525F(特級)では約1.7倍の強度 を持っています。これは105×300×3650の床梁1本にベイマツ製材(1等)では約3.2tまで耐えられるのに対し、同じ寸法の構造用LVLの 140E-525F(特級)では5.3tの荷重に耐えられることを意味しています。
- 許容応力度って?(構造用LVL)
- 許容応力度とは、簡単に言えば、「これくらいの力まで持ちこたえます」という数値です。この値は計算上の話であり、実際にはもっと持ちこたえられます。構造用LVLでは、平成13年国土交通省告示第1024号により基準強度が定められ、この強度をもとに長期・短期の許容応力度を計算します。
- 水に濡れるとふくれたりはしないの?
- LVL(構造用、造作用とも)は含水率が10%前後と完全に乾燥しています。そのため、使用しているうちに乾燥してやせてくることはありません。ただし、集成材、KD材と同様雨などで濡れた場合にはふくれてくる傾向にあります。保管される場合は水に濡れない屋根のある場所に保管してください。
- 含水率って?
- 生物材料である木材の大きな特徴の一つに水分の吸・放湿性があり、これは生物材料がその組織内に水分を保有していることを意味しています。この水分の保有量を含水率といいます。木材では水分が放湿されると寸法が減少する(やせる)傾向にあります。
- "AQ" とは?(構造用LVL)
- "AQ" とは "Approved Quality" の略称で、新しい木質建材等について品質性能等を客観的に評価・認証し、消費者に安全性及び居住性の優れた製品の提供を目的として(財)日本住宅・木材技術センターが認証しています。認証製品にはAQマークを表示しています。 JASは広く普及している製品を規格化しているのに対し、AQは新技術の開発による新製品について機動的に認証品目に加えると共に、需要者の要求性能の変化に応じた品質性能基準の見直しも行っています。
- 燃えたときはどうなの?
- 燃えたときにダイオキシン等特に有害となる物質は発生しません。
- VOCって?
- 揮発性有機化合物(VOC:Volatile Organic Compounds)と言います。すでにJASなどで厳しく規制されているホルムアルデヒドをはじめ、業界で自主規制されているトルエン、キシレン、エチルベンゼン、スチレンの4物質、建築基準法で使用が禁止された防蟻剤のクロルピリホスなどがこれに該当します。
- 寸法精度は?
- LVLの寸法精度はJAS規格に基づいています。乾燥材ですので、水濡れによる膨張を除けば安定した寸法精度を持っています。
- 釘は効くの?
- 製材、集成材よりも強く効きます。ただし、繊維方向がそろっているため、あまり端部近くに打つと割れることがありますのでご注意ください。
- 手刻みはできるの?
- 他の木質材料と同様に手刻み加工ができます。
- 専用の金物を使うの?
- 専用の金物というものはなく、一般に広く流通する金物工法に対応ができます。
- スパン表はないの?
- ツーバイフォー工法(枠組壁工法)につきましては、住宅金融普及協会発行の「枠組壁工法の構造設計―スパン表―」というスパン表がございます。
- 断熱性能はどの程度?
- 断熱性能を計算する上で必要な熱伝導率は、
・カラマツLVL (密度 580 kg/m3) 熱伝導率λ 0.132 (W/mK)
・スギLVL (密度 497 kg/m3) 熱伝導率λ 0.117 (W/mK)
(熱伝導率はJIS A 1412-2 の評価方法に準拠して測定 )
次世代省エネルギー基準 (Ⅳ地域)において、木造住宅 (外張断熱工法又は内張断熱工法)の壁の断熱材に求められる熱抵抗値(m2・K/W)は、1.7(m2・K/W)で、カラマツで、225㎜、スギで199㎜以上厚みを確保していれば、LVLのみで基準を満たすことができます。
- 断熱性能を計算する上で必要な熱伝導率は、
- 結露はしにくい?
- 結露しやすさの目安となる透湿抵抗の測定値は以下の通りです。
・カラマツLVL 透湿抵抗 Zp 0.0269 ((m2・S・Pa)/ng)
・スギLVL 透湿抵抗 Zp 0.0154 ((m2・S・Pa)/ng)
・ラジアータパインLVL透湿抵抗 Zp 0.0181 ((m2・S・Pa)/ng)
(透湿抵抗は JIS A 1324-1995 の評価方法に準拠して測定 )
- 結露しやすさの目安となる透湿抵抗の測定値は以下の通りです。
- LVLをあらわしにして使える?
- 外壁にあらわしで使う際にはまだ耐候性に問題があります。庇を深くする、地面からの跳ね返りをおさえる等の工夫が考えられますが、今後より耐候性を高めるために、防水や塗料の開発が必要となります。
- 最も適した防水仕様は?
- FRP防水、ポリカーボネートなどで保護、ガラス繊維塗料などが考えられますが、経年劣化の問題はあるため今後耐候性のある塗料の開発が待たれます。
- 季節変動はどのくらい?
- LVLを室温20度相対湿度40%での平衡状態から、室温20度相対湿度90%に移行させた寸法安定性能検証実験では、重量変化率は5%、幅変化率は2%、長さ変化率は0.1%、厚さ変化率は1.5%程度となっており、カラマツ合板と同程度の値となっています。
東京の場合、気温は0~40℃、湿度は40~80%程度年間変動すると考えると、上記の値程度の季節変動が生じることになります。
設計時に、寸法変化をあらかじめ推測し、寸法変化に追従できる部材の納まりにしておく必要があります。
- LVLを室温20度相対湿度40%での平衡状態から、室温20度相対湿度90%に移行させた寸法安定性能検証実験では、重量変化率は5%、幅変化率は2%、長さ変化率は0.1%、厚さ変化率は1.5%程度となっており、カラマツ合板と同程度の値となっています。
- 遮音性能は?
- LVLt=100㎜厚壁の遮音等級はRr29です。 (JIS A 1419の評価方法により測定 )
遮音性について共同住宅の界壁で使用する際には、まだ十分な性能があるとは言えません。遮音性能が求められる箇所では、材料を厚くして使用するか、吸音材等と併用して使用してください。
遮音実験LVLt=100㎜厚壁を用いて3種の試験体で遮音性能実験を行いました。
試験体1:LVLt=100㎜
試験体2:LVLt=100㎜+目地ガムテープ張り
試験体3:LVLt=100㎜+片面石膏ボード2重張り
試験を行った結果、LVLt=100㎜の壁の遮音等級はRr29でした。目地部にガムテープを張った仕様もRr29とあまり性能が変わりませんでした。これにより、目地部の影響はさほど受けないという結果が得られました。
一方、片面に15㎜、21㎜の石膏ボードを2重に張った仕様はRr48という結果となり、遮音性が高い性能結果が見られました。石膏ボードの重量分と、LVLとボードにクリアランスを確保して設置したために十分な性能が得られたといえます。音は材料の重さ (密度)によって決まるため、いかに重量をかせげるかがポイントになります。しかし、LVL100㎜の上に石膏ボード15㎜と21㎜張りでは間仕切りとしては少し過剰な性能と厚みといえなくもないので、今後検討が必要です。
LVLだけではまだ十分な遮音性能が得られていないので、今後も性能を上げる方法を検討する必要があります。
- LVLt=100㎜厚壁の遮音等級はRr29です。 (JIS A 1419の評価方法により測定 )
